軟弱男子、就活に失敗して女子寮に入る!

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時間: 5 月 前
まとめ:

聖オーヴァル学園というお嬢さま学園の理事長が宝会計事務所に持ち込んだ相談は、図書館の地下倉庫から〝人魚の鱗〟が盗まれたというものだった。年度内に適切な処理をしなければ、学校法人の認可が取り消されるという切羽詰まった問題だ。聖オーヴァル学園は三百年の歴史を持つ全寮制の女学校で、学園長は代々陰陽師の血をひくものがついている。学園自体、彼女と他の教師たちがつくる結界によって守られているということだった。つまり、〝人魚の鱗〟を盗んだ者は一般人ではないか、学園内の者に限られる。相談を受けた金銭欲のとりこにしてS体質の財部玉麗所長は、就職したい一心で服従する若者、鳴門歩に事件解決を一任、彼に女装させて学園寮に送り込む。歩は、オカッパ頭の中学生、福島七恵と暮らすことになる。彼女は盗まれた〝人魚の鱗〟を保管、管理していた図書委員だった。〝人魚の鱗〟の捜索に着手する歩。しかし、その行方も犯人も、全く見当がつかない。そうした中、図書館に並んだ卒業アルバムの中に歩は不思議なものを発見した。そこには、3年ごとに七恵そっくりの卒業生の顔があるのだ。不思議な事象はそれだけでなかった。七恵の秘密を解こう、と接近してきたのは学園一の美女といわれる女子高生、綾小路詩織。彼女は秘密を見ることができる魔法の鏡を所持しているという。詩織の申し出に応じて七恵の秘密を探り始めた歩は、鏡によって時間をさかのぼり人魚と出会う。歩は何度か現代と過去を行き来し、盗まれたものではない別の〝人魚の鱗〟を手に入れた。そうした中、学園一の魔力を持つという学園長が姿を消していた。歩は、七恵が人魚の呪いによって不老長寿の身となり、学園の実質的なオーナーであることや、詩織が人魚の化身であることを解き明かす。姿を消した学園長は〝人魚の鱗〟を使って、七恵に掛けられた呪を解くべく東奔西走していた。そうして呪いは解かれたのだが、彼女は学園の裏山で帰らぬ人となった。園長の死に嘆き悲しむ七恵、彼女は呪いを解除せず、学園に残るのを誓うのだった。…続きを読む

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