• ――たとえばもし、悪いところがあったら。欲張りだったら。幸せにはなれない?  原因不明の震災によって隔絶され、先のない蒸気文明の発展を続けるバラール国。 元々の国民は優先して保護され「上層民」、たまたま巻き込まれ取り残された異国人は「下層民」となり、一見は華やかなものの確実な閉塞感に包まれていた。 下層の青年イデは生まれゆえに人生につまづき、やさぐれていた。 そんなある日、彼は文明に否定されたは...
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  • デカいだけの平凡な大学生、片瀬亘。けれど彼には人には言えない秘密があった。それは、見えない筈の者が、視えてしまう能力を持っている事。これはそんなちょっと平凡じゃないかもしれない彼の、ちょっとした日常のお話。 ...
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  • 横丁の横にそれた細い路の行き止まりに、ヨゴト画房と言う店がある。そこはその名の通り画房であり、そして、詛(のろ)いを売る詛い屋でもあった。その店主、亘乎とその養い子の詞葉。亘乎と旧知の中である軍人、頼劾や検死医達。彼らと、詛いを望む人達と、そしてその顛末。ーー人が人を詛うとき、何を代償にし、何を得て、何を失うのだろう。正気の皮一枚下にある人間の狂気を抉り、描き出す、オカルトサイコサスペンス。※こ...
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  • バチカンの教授が、怪奇事件発生に関する理論、通称アカシックレコードを公表して半世紀。科学文明が発展しても、神秘や怪異は存在し続け、人々を脅かし、欺き、魅了し続けていた。それによる事件もまた、世界各国で発生し、警察ですら手に負えないことも――。ポルトガルの首都、リスボンには、そんな世界中で起きる怪奇事件を、調査解決する唯一無二の探偵社があった。その名を、ノクターン。小さな事務所にいるのは、3人の美...
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  • オカルト、怪談話、噂話……。それらの口々に語られる怪物はやがて形となって具現化し、人への脅威となる。その“怪物”を人知れずに殺す存在もまた、噂として語られているのかもしれない。“怪物”に襲われた過去のある高校生・真宮真偽(まみやしんぎ)は、学生の傍ら、“怪物”を殺す存在、特殊事件捜査班として“怪物”と対峙し自分の存在が何なのかを模索していく……。 ...
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  • 過去を捨て去り、山奥でひっそりと余生をおくる老人の元へ、「連れ合いを何者かに殺された」という息子が娘を伴って現れた。それは彼らにとって、三十年振りの再会だった。「助けてくれ、追われてる」 と息子は言う。 はじめは無愛想でつれない素振りを見せる老人であったが、無邪気で明るい孫の姿に次第に態度を軟化させ、決して逃れることの出来ない災厄に立ち向かう決心を固める。突如現れた老人の息子はこの時すでに、回避...
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  • 幸丸大学に通う秋津綾人は困っていた。大学に入学してからできた友人の上半身に、黒いオオサンショウウオみたいな黒いモノが覆いかぶさっているのだ。このままでは友人の顔も覚えられないヤベーやつになってしまう。なんとかしてこの黒いオオサンショウウオみたいなのを取り除かねばならん。そんなある日知り合った、同じ学部の巽大雅の紹介で連れて行かれたのは、住宅街のど真ん中に聳える陰鬱な西洋館。そこで待っていたのは、...
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  • 19世紀も終わりにさしかかり、新たな世紀に人々が胸躍らせるそんな時代。 アメリカで一人の天使が殺された・・・・・・ 悪魔退治の専門家、ルーヴィック・ブルー捜査官は、その出来事の重大さに気付く。これまで天使と悪魔が本気で殺し合うことなど無かった。長く保たれてきた均衡が崩れようとしている。 天使の残した手掛かりは、ロンドンで神学を研究するリチャード・カーターという教授の名前と「カギはロンドンにある」...
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  • 演劇本番まであと数日。舞台稽古も仕上げにかかる時、児童劇団のメンバーが行方不明になった。だけど私は……日野陽菜は知っている。仲間がどうやって消えて行ったのかを。急場の代役を立てて公演の準備が進むうち《呪い》にかかったみたいに感情が動かなくなってしまう。戸惑いの中、次々に消える人。そして私も……。舞台の幕が開くとき、役を演じる私は私でいられるのか?【その呪いをかける時、乗り越えるべき困難へ立ち向か...
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  • 桜中央学園には五体の邪霊が眠っている。そんな学園に転校した女子高校生、本野 晶(もとの あきら)は謎の男に【蜘蛛】の邪霊を飲み込まされ、邪霊憑きになってしまう。邪霊を封印するには残り四体の邪霊を見つけなければならない。しかし邪霊達は学園の生徒に次々と取り憑き始めてしまった。晶は同じ邪霊憑きになってしまった生徒達と協力して邪霊の封印を目指すことに。――校庭に浮かび上がる地上絵。――井戸から噴出する...
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