サスペンス

人の記憶をのぞける能力(フラメモ)を持った俺は、転校先で学園祭の催し物から占い師役を任命されてしまう。おかげで占いを受けにきた女子たちのお風呂シーンがのぞける……じゃなくて、内緒で能力を使う気苦労が始まってしまった。だが、フラメモには壮大な力が秘めていて、いやおうなく事件に巻き込まれていくことになる。 ...

うちの冷凍庫が閉まらない。中身を空っぽにしても、どうしても閉まらない。ある日突然、冷凍庫だけ扉が閉まらなくなった。おかげで、大好きなアイスクリームも、朝ごはんの冷凍うどんもダメになってしまった。一度閉めても、いつの間にか、冷気が漏れ出している。諦めて日常を過ごしていると、ある日、いつの間にか冷凍庫が閉まっていて……真夏、冷凍庫の故障から始まる、日常の浸食。大学生の七竈が見る真夢(まさゆめ)の正体...

紀黒島という無人島を訪れた、高校のミステリ研究会のメンバー。田中徹は幼馴染の山寺綾に誘われてこの部活に参加させられている。ミステリには興味がない彼だけど、ひそかに想いを寄せているこの幼馴染との合宿に、彼の気分は高揚していた。そんな楽しいはずの夏合宿であったはずなのに、事件は起こる。定期航路から外れている絶海の孤島。通信機器の破壊。食料の紛失。そして台風の接近。そして、第一の事件が起こるのだった。...

葛城和泉ら少女たちが理由も分からず連れてこられたのは、何もかもが病的にまで白い施設だった。その施設の所長から「健全な心を育むため」という目的が明かされたが、施設内で起きた自殺騒動に対して感動する職員たちに、少女たちは言葉を失う。ここは異常だ。そう思った和泉は、同室者の真尋、治日、愛歌とともに脱走を計画する。※きつい描写があったりするので注意！（特に女性は）【主要人物】葛城和泉　：よく「女帝顔」と...

「椿ちゃん、僕と心中してよ」――。出版社の編集者兼ライターの桐谷椿は、ひょんなことから写真家・夏目翔弥と知り合う。彼の写真の大ファンだった椿の喜びも束の間、夏目の風景写真は、「自殺者が最期に見た景色」だと知らされる。夏目にコーヒーを浴びせてしまった代償として提案されたのは、彼との心中を前提とした交際。「椿ちゃんが最期に見る景色を隣で見たい」という夏目に半ば脅迫され、椿はこの契約を呑む。絶望、逃避...

多くの人々の希望、絶望を飲み込み、日夜成長を続ける大都市・ワンドゥ。秩序と無秩序が渦巻くその街を拠点に、気ままに、自由に活動を続ける女探偵・ナデシコ。偶然か、はたまた必然か。「黒薔薇の少女」との出会いが、彼女を奇怪な殺人事件へと巻き込んでいく。探偵、警察、富豪、貧民、ギャング、自警団――交差する「白」と「黒」を迎え撃つその先に、街にうごめく「巨悪」があらわになる。少女達はその歩みの中で、ただただ...

十五年前、アメリカ航空宇宙局である通称『ＮＡＳＡ』が記者会見を行った。それは、〝今から十五年後、世界全土に氷河期が訪れる〟というものだった。十五年後という突拍子もない、または実感が湧きづらい年月がそうさせるのか、人々はどこか半信半疑だった。　が、世界各地で異常気象が勃発。突然気温が上昇し、日照りが続いた結果、雨が降らず、農業生産に大打撃。加速度度に人口増加が進む世界にとって食糧が危機的に陥った。...

私立探偵・桐原勇二は、ある美しい女から依頼を受ける。それは、これまでにない驚きに満ちた事件であり、そしてまた、桐原にとって生涯忘れ得ぬ事件になったのだった・・・。☆エブリスタで発表した作品を、カクヨムのコンテスト用に加筆・修正したものです。他の作品と違い、過激な描写のない作品になっていますので、どうぞご安心下さいませ(^^♪ ...

「一連の殺人事件は、私が主犯です」　連続撲殺事件の犯人を追っていた森警部補に、自首をしてきた高倉有隆。　　高倉有隆は連続女性誘拐殺人事件の犯人である弟の、高倉有理の証拠隠滅に加担した過去のある共犯者で、加害者遺族だ。高倉有理は事件後焼身自殺をし、高倉有隆は証拠隠滅罪で懲役二年、執行猶予三年で釈放された。罪を告白する言葉を聞いている森警部補は、アリバイのあるはずの高倉有隆を不信に思うが怒りが込み上...

『アレはわたしがあなたになった夢？　それともあなたがわたしになった夢だったのか――』　精神保健福祉士の『朝比奈・美天（あさひな・みそら）』は「ある出来事」がきっかけで全てに絶望しながら生きていた。　美天は決して誰にも明かせない「過去と傷」、「罪と恥」の意識を独り抱え込んでいた。　しかし美天の孤独で空虚な人生は、新人・『小鳥遊・晴斗(たかなし・はると)』との出逢い」によって変化する。　他の異性とは...