俺は神宮司、十七歳。とある事件をきっかけに犬飼さんという女性上司のもと、探偵事務所で働くことになる。しかしその探偵事務所は怪異事件も扱う普通とは少し違った事務所だった。ただの高校生に過ぎなかった俺はその事件を境に異能に目覚めてしまう。この世にはまれに異能を発現する者がいて、その者たちを異能者と呼ぶらしい。犬飼さんもまた異能者であり、さきの事件の顛末を自身の異能であるサイコメトリーによって教えてくれた。犬飼さんの話によると俺の両親は突然異能に目覚めた俺の妹によって殺されたらしい。そしてその妹は俺をも襲ってきたが俺が返り討ちにしたということだった。なぜ異能者である妹を俺が返り討ちに出来たのか。それは俺もまたその時に異能が発現し異能者になったからだということだった。重警備施設に隔離された妹と再会するため、そして異能者となった俺自身の身の安全の保障のため俺は犬飼さんのもとで働く決意をする。そんな中、早速依頼人である可愛らしい女子高生が事務所に姿を見せた。はてさて俺は犬飼探偵事務所で活躍することが出来るのか。そして俺の異能とは一体何なのか。実は俺の異能とは……二重人格だったのだ。俺の別人格は最強の異能使いで、それを制御するため俺は修行を開始する。だが同時期に妹が重警備施設を脱走したという連絡が入った。そしてのちに、その妹と俺は再会を果たすのだった。…続きを読む