先生、わたしのお腹の中にいた赤ん坊が消えてしまいました——

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著者: 鴨居 麦
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時間: 4 月 前
まとめ:

整形外科医である黒田遥子は長年にわたる不眠症が祟り、オペで思わぬ失敗をして、勤めていた病院を退職することになる。その後、治療のため訪れた精神科のクリニックで担当医Rから渡された一冊のノート。 『MPD(Mental Picture Diary)』。 通称『心の絵日記』とも呼ばれるこのノートは、精神科の患者がその治療の一環として日々の生活の中で何気なく気に留めたこと、心に浮かんだ風景などを無造作に書き綴るものだという。「こんなもので体調が回復するものか?」懐疑的ながらも遥子は一応筆を執ってみたがノートに記すべきことはなかなか見つからない。そんな折、遥子は自分が妊娠していたこと知る。相手は恋人であり元の職場の先輩医師でもある佐藤洋介だった。「こんな体調で妊娠なんて。洋介にこの事実を知らせるべきか否か?」考えがまとまらないまま月日だけが過ぎてゆく。ところが数週間後、検診に訪れた産婦人科で遥子は担当医からいきなりこう告げられる。「お腹の赤ん坊が消えている——」非科学的な戯言ともとれる医師の発言は事実だった。なぜこんな事が起きたのか?そしてこの日を境に遥子の身辺で不可思議な出来事が続くようになる。遥子は逃げ場を求めるように、それまであまり手に取らなかった『MPDノート』を開き筆を執る。「先生、わたしのお腹の中にいた赤ん坊が消えてしまいました。あの子は流れたのでも殺められたのでもない、文字通り、〝消えた〟のです——」衝撃の告白は、それを語るうち遥子の子供時代の話に波及していく。そしてその中で、遥子は赤ん坊の消失がただの事故や偶然ではないという疑念を抱き始めるのだった。が、そんな矢先、思いもよらない事件が起こり、事態は想像だにしなかった方向へ遥子を飲み込んでいく……。赤ん坊はなぜ消えたのか?これはサスペンスなのか?ホラーなのか?これまでにない読者体験をあなたに。どうか最後までお読みください。*物語の構成上、実際の物語はこの時系列通りに進みません*著者は縦書きで執筆しておりますのでなるべく縦読みスタイルで読んで頂くことをお勧めします。https://kakuyomu.jp/works/16817330647544100319/episodes/16817330654489773197…続きを読む

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