16年前の小学六年生を僕とやり直さないか?当時の担任の先生が俺に言った
著者: 樹本 茂
最新: 第390話 あとがき
時間: 4 月 前
まとめ:
佐藤健太郎28歳。場末の風俗店の店長をしている。そんな俺の前に16年前の小学校6年生の時の担任だった満島先生が訪ねてやってきた。俺はその前の5年生の暮れから学校に行っていなかった。不登校っていう括りだ。先生は、今年で定年になる。教師人生、唯一の心残りだという俺の不登校の1年を今の俺が登校することで、後悔が無くなるらしい。そして、もう一度、やり直そうと誘ってくれた。当時の俺は、毎日、家に宿題を届けてくれていた先生の気持ちなど、考えてもいなかったのだと思う。でも、あれから16年、俺は手を差し伸べてくれる人がいることが、どれほど、ありがたいかを知っている。16年たった大人の俺は、そうしてやり直しの小学校6年生をすることになった。こうして動き出した俺の人生は、新しい世界に飛び込んだことで、別の分かれ道を自ら作り出し、歩き出したのだと思う。今にして思えば……さあ、良かったら、俺の動き出した人生の話に付き合ってもらえないだろうか?長編、1年間連載。…続きを読む