天使と女神シリーズ10

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著者: Yosyan
最新: あとがき
時間: 5 月 前
まとめ:

七十八歳の時に最愛の夫を亡くしたシオリは、スタジオを閉じカメラさえ置いて引退してしまいます。夫の死後のシオリはひたすら夫婦生活の後悔をします。自分の不妊症で子どもが出来なかったこと、自分の仕事ばかりを優先させて夫を幸せに出来なかったのではないかと。自分は幸せな夫婦生活を送れたが、夫は本当に幸せだったのかです。シオリの願いは早く死んで天国で待つ夫のところに行くこと。そこで今度こそ良い奥様になって夫を幸せにすることのみでした。 夫の三回忌の後にシオリはユッキーから旅行の誘いを受けます。気が乗らないシオリでしたがミサキの懸命の説得にほだされて話だけは聞くことを了解します。そこでの熱気に打たれたシオリは旅行に行くことを決心します。 旅行はコトリの企画で和歌山の温泉巡りです。ユッキーたちと旅を重ねるうちにシオリは生きる気力、カメラへの情熱が甦って来るのを感じます。そんなシオリたちが熊野古道を歩いている時にサトルと名乗る青年と出会います。何かを感じたシオリはサトルにカメラ係を頼みます。 サトルはプロのカメラマンを目指したものの挫折し故郷に帰り、そこで趣味として写真を撮っていました。それでもプロへの情熱はまだ残っており、シオリが作った加納賞への応募していると話します。ところがその加納賞が汚されているとの噂を聞きます。シオリは自分が作った賞が食い物にされていることに怒りを感じ、ユッキーたちはクレイエールが後援している賞を冒涜されているのに憤慨します。ユッキーは必ずこの問題のカタを付けるとし、その協力をシオリに頼みます。 シオリは帰ってからサトルの写真に才能を感じます。ここまでの才能であるならとサトルを呼び出し弟子になるように誘います。サトルはシオリの正体が加納志織であることに驚きます。シオリはサトルのために六年前に閉じていたオフィス加納を復活させサトルをひたすら鍛え上げます。 ユッキーは加納賞を食い物にする黒幕に神の存在を感じます。それはユッキーやコトリのような一万五千年前の神とは別系統の神であり、浦島伝説につながる神の可能性を考えます。ユッキーはマリーをロッコール再建に派遣し、ロッコールが持つ写真文化協会の理事の席を利用して加納賞の再生を命じます。マリーはそれが出来るか、神は本当に存在しているのか、もし神であれば生死を懸けての戦いが待ち受けます。…続きを読む

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