「私とあなたは、何度生まれ変わっても殺し合う」

SF 60K Active
著者: 樫井素数
時間: 4 月 前
まとめ:

【電撃小説大賞参加作品】 時は未来。はるか昔に人類と分かたれたもう一つの人類、怪物の姿に変化できる種族テリオンの次元が地球に接近する。 かつて地球上に二つの人類が生まれ、争いとなったときに神が二つの次元を分け、人類とテリオンを隔てた。しかし片方の次元は地獄そのものであり、数千年に一度次元交代の儀が執り行われる。 その年には人類の青い地球とテリオンの赤い地球が接近し、儀が完了しなければ両方の世界が滅びてしまう。 崩壊を食い止めるためには、蝶の翅をもつ人類の代表とテリオンの代表が戦い、どちらかが勝つことでその種族の地球が次世代の地球に成り代わるほかなかった。 孤児の少女杠紫苑は、海岸に漂着したモルフォ蝶の翅を持つ少女、音無倖亜を拾う。紫苑と倖亜は仲良くなり、それぞれの出自について話し合う。 しかしそこに、別次元の怪物テリオンが襲い来る。倖亜はテリオンの出身ながらも紫苑のため戦うが、戦いの最中紫苑が殺されてしまう。しかし紫苑は揚羽蝶の翅に目覚め、その力でテリオンを倒すのだった。 紫苑と倖亜はそれぞれ、人類とテリオンを代表する蝶の翅を持つ者だった。彼女たちのうちどちらかが死なないと、人類とテリオンの世界は終末戦艦『トランぺッター』により破壊されてしまう。紫苑と倖亜は、トランぺッターを探し出し破壊するために旅に出た。 道中でテリオンの侵略に抗う人々、新天地を求め戦うテリオンたちと出会う。紫苑と倖亜は距離を縮め、殺し合いを避けようと戦艦を破壊することを誓った。 やがてトランぺッターのいる都市にたどり着く。だが戦艦は起動し、ビームを放って人類の地球とテリオンの地球を攻撃し始める。 懸命にトランぺッターを止めようとする紫苑と倖亜だったが、戦艦は何者の攻撃も受け付けなかった。どうにもならない現実を前に倖亜から殺し合いを始める。 死闘の末、倖亜が紫苑を殺し、テリオンの地球が太陽系第三惑星に成り代わった。 新天地を手に入れたテリオン族はこの戦いを語り継いだ。 そして倖亜は、次の輪廻で紫苑と再会する。…続きを読む

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