大きな嵐のあと、銀波町には人魚姫が現れる。人魚姫の名前はレディ・アイデス・ブラック・ダリア。悪い海の魔女が産む『怪物』から、町の人々を守っていると伝えられていた。 十二歳の“僕”、若草は、ヒーローに憧れるちょっと弱気な子。ある日、若草は人魚姫の元を訪れた。クラスメイトが『怪物』に夜の海辺で追いかけられ、不登校になってしまったのだ。若草はその『怪物』を退治するために、人魚姫の力を借りたいという。「オレと一緒に、そいつを、退治してください！」 アイデスと若草は、『心の底から望むものを見せる』魔法の『星真珠』を使いながら、あの夜クラスメイトに何があったのか、真実を探りながら、『怪物』を追っていく。