あらすじ　中世に現われた〈原初の魔女〉による思想統制によって、魔術が一般的なものとして社会に浸透してきた現代。世界各所では、異世界から襲来する異生命と、侵攻戦線の魔女による戦いが日々起こっていた。魔女たちが異生命と戦うことによって、世界は仮初の平和が続いていた。　しかし、長く続く戦いに疲弊した魔女の中には、異生命に対抗するために、人体実験組織である花庭園を立ち上げる者が現れた。そのため内部監査組織――弾劾戦線の異端審問官たちは、花庭園に堕ちた魔女たちを処断するため、世界中を回っていた。　弾劾戦線から命令を受けた異端審問官のサヨは、花庭園があるとされるウィーンの街にやって来た。そこで、同じ異端審問官のネリネと出会い、協力してウィーンの花庭園を捜索する。　だが、異端審問官に協力するはずの警察が花庭園と癒着しており、だまし討ちを受けたサヨは瀕死の重傷を負い、ネリネもまた自分が追っていた異端者〈泥濘の魔女〉によって敗かされる。　どうにか逃げ延びた二人は、これまでの情報を整理して調査を続け――花庭園がウィーンの地下にあること、そこには国立歌劇場から行けることを発見する。　だがそこで、ウィーンに停留予定だった空を飛ぶ列車がやって来た。敵が空走列車に乗って逃げることを悟ったサヨとネリネは、〈泥濘の魔女〉を相手にしながら、花庭園と最後の戦いを繰り広げる。　ウィーンでの戦いに勝利したサヨたちは、サヨが育てられたトリシエラの元を訪れる。　トリシエラと話したサヨは、これからも戦い続けることを決意する。…続きを読む