新米救急隊員、葛藤を抱えながらも周りに助けられ前へ進む

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著者: @july31
時間: 5 月 前
まとめ:

真田哲郎は、研修を終えたばかりの新米救急隊員。しかし三当務目にして、一当務の救急出動件数が十四件という、尋常ではない事態を経験し、早くも音を上げてしまう。 そして哲郎は、自分が期待していた救急活動とのギャップにも戸惑う。なぜなら重症患者はほんのわずかで、大半は軽症。中には本当に救急対象となるのかどうか、それさえ疑わしいものさえあったからだ。 自分の進む道を誤ったのではと思いはじめる哲郎だったが、同僚で恋人の大沢まどかから「皆ができていることなのだから。がんばっていればいいことがあるから」と励まされる。実際、隊長の菅野、運転担当の小田原は、長年この状況を淡々と受け入れ、粛々と任務をこなしているのだった。 ある日、交差点で乗用車五台の交通事故が発生する。傷者は多数。現場統括隊として、傷者の管理に不安を隠せない哲郎だったが、菅野、小田原らにリードされ、事故は収束に向かう。ところが、最後の傷者を救出し、ストレッチャーに移した矢先、指揮隊員として活動中のまどかが交通事故に巻き込まれ、負傷する。しかし哲郎は他の怪我人を扱い中であり、どうすることもできなかった。 翌日、大急ぎでまどかを見舞う哲郎だったが、彼女から、この事故で実家へ帰らねばならないかもしれないと切り出され、焦る。…続きを読む

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