魔法や魔物が存在する世界に不法侵入し、死刑判決が下された少年・出雲喜福に残された選択肢は、自分が住む現世に人の姿をして潜伏する魔物の元凶を討伐することで無罪になることだった。『２０の質問』—相手に『はい・いいえ』の二択で回答できる質問を投げかけ、魔物であることを『断言』し的中すれば、その魔物が消滅する。この、擬態した魔物のみに有効な能力を与えられた喜福。期日は来年の３月３１日。それまでに『元凶』を討伐できなければ、再び処刑台へと連行される。己の死を避けるために人間の姿をした魔物と闘う少年の、凄惨な一年間。