朝廷と幕府のために義と至誠を尽くした会津藩の悲劇

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著者: 横山士朗
時間: 4 月 前
まとめ:

「勝てば官軍、負ければ賊軍」というフレーズは、誰しもが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。これは明治維新の折、西郷隆盛が信念としたとかしないとか言われますが、日本に限らず、世界の歴史に共通する事実です。歴史は全て勝者によって作られてきました。もっとはっきり言えば、勝者の都合の良いように塗り替えられてきており、そこにどれだけの真実があるかは疑わしいところです。もちろん、中には正義の勝者も存在します。しかし、往々にして敗者の中には、正義を貫いたにも関わらず、勝者によって悪の烙印を押された事例が、多々あるのが現実です。日本においては、明治維新と呼ばれる時代の大きな転換期にあって、その大きな波に翻弄された会津藩を中心とする奥羽越諸藩がその典型だと思われます。戊辰戦争での敗戦以降、東北は「白川以北一山百文」とまで言われ、長きにわたりその汚名を被ることになりました。会津藩と言えば、飯盛山での士中白虎二番中隊が有名ですが、その少年隊の悲劇に止まるわけではありません。本書は、義と至誠を重んじるが故に、最後には朝敵の汚名を被ることになってしまった藩主・松平容保を中心とする会津藩の悲劇を、見直して頂きたいという一念で描いた時代小説です。(なお、本文では『會津』と『会津』を使い分けております。藩の軍旗を念頭に置き、戦闘に関わる場合は敢えて『會津』と表記し、それ以外は『会津』と評して使い分けている点をご了承ください)…続きを読む

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