璃鈴は、雨を呼ぶことのできる神族の巫女。十六歳の誕生日を迎えた日、突然、若き皇帝龍宗に望まれ後宮に入ることになる。 冷徹と恐れられている龍宗だが、夫婦といっても何も知らない無垢な璃鈴に、無理強いすることなく距離を縮めようとしてくれる。その様子に、璃鈴も次第に緊張を解いていった。 皇后となっても、璃鈴が雨に巫女であることは変わらない。なかなか雨を呼べない璃鈴に、龍宗は、巫女しか知らないはずの雨ごいの舞を手ほどきをする。 その頃後宮では、様々な陰謀が画策されていた。