あらすじ　キャロルは、自分からほとんど話さなかった。　可愛いから許されていた。　物心ついたときから、吃音のブロックという症状だった。　両親にも言えない。兄にも言えない。学校でも誰にも言えず、居場所がないと感じていた。話すのが怖かった。　上流階級に生まれた少女、キャロル。　中等教育から親元を離れ、授業料の高い私立の寄宿学校にいた。　キャロルはゲームにのめり込んでいった。その瞬間だけが、自分が自分であるような気がした。　戦闘中にロボットのパーツを組み替えて戦う対戦ゲーム、レトロファイトが発売される。アーケード版もある。　一人用モードをあっさりクリア。その過程で機体の色を変えられるようになる。機体色を白にする。　レトロファイトに熱中し、家庭用ゲーム機のオンラインモードで対戦を繰り返す。　キャロルは、心の中に溜まっている物を吐き出すように、格闘メインの激しい戦闘スタイルを取る。　ネット対戦の世界で、Ｊ国のアサトと戦う。わざと五回隙を作ってくれたことを見破り、王子様だと思う。フレンドになる。　Ｊ国のケイと戦い、フレンドになる。　ケイの推薦で、Ｊ国で行われる世界大会に出場することになる。祭りでの休みを利用して、主催者側がホテルを用意する前に、家族で向かう。　キャロルは一人、アサトがよく行く場所に向かう。しかし、顔も知らない上にはっきりと約束もしていなかった。　アーケード版で戦い、お互いがお互いであると知る。　アサトは友人に吃音の人がいるため、キャロルの症状に気付く。　自分のことを話せば、きっとみんな理解してくれる。勇気を出すんだと言うアサト。　一人で言えないなら僕も一緒に行くと言われ、キャロルは勇気を手に入れる。　両親に話し、居場所を手に入れ涙する。　恩人に対する感情なのか恋なのか分からない気持ちを抱くキャロル。　世界大会で戦い敗れるが、心は晴れやかだった。その後もう一つの勝負があり、決着しない。青春物語。…続きを読む