あらすじ物語は4章に分かれ、主人公の上原蓮と山野井明が距離を縮めていく様子を描く。第一章会社員の上原蓮は、付き合っていた女子大生の梨央とうまくいかず、別れてしまう。上原は同僚の山野井に、梨央と別れたことを話す。しかし思いがけずその夜、上原は男である山野井に「ずっと好きだった」と告白され戸惑うのであった。上原は梨央の友人である香苗が、梨央の弱みを握り彼女を自由に操っていることを知る。梨央からその相談を受けたことで、上原自身も香苗に目をつけられ、ワナにはめられる。危機一髪のところで山野井に救出されるが、上原は暴力を振るわれたことがトラウマとなり内にこもってしまう。山野井はそんな上原のために、解決にむけて動くのであった。第二章上原は会社で、飯田悠一に誘惑される。飯田は、上原と山野井がデートしている現場を隠し撮りした。隠し撮りをネタに脅される上原と山野井。上原の出世のために、男同士で交際はしないほうが良いと山野井は考え始める。上原の方も、山野井に対する自分の気持ちを恥ずかしく思い、意思を固められずにいた。山野井は、上原にしつこくせまる飯田を排除することにした。飯田が社内で不倫しているという証拠を掴み、それを密告したのだった。結果、飯田は会社を離れることになるが、上原は山野井の行為について、やりすぎではないかと考える。やがて、飯田は会社の人事部に匿名で、上原と山野井の仲を示す写真を密告。しかし上原は覚悟を決め、山野井への気持ちを人事部長に話すのであった。第三章上原と山野井は同僚の結婚式、二次会の幹事を任せられる。その準備や買い物をしながら、お互いの仲を深める。山野井は束縛が強く疑い深い。しかしそれは幼い頃のトラウマや、前の恋人との辛い過去に原因があった。上原は山野井の元カレ、堂島春斗に出会う。偶然、上原の弱点であるピエロ恐怖症を知った堂島は、ピエロに扮して上原を脅す。上原は気を失ってしまう。山野井の元カレである堂島の前で情けない姿を晒した上原はプライドが傷つき、心を閉ざす。山野井は堂島を上原から遠くへ追いやるために行動を起こす。上原は、山野井が堂島を殺してしまった可能性もあると、不安に思い始める。しかし、結婚式の二次会が行われ感受性の強い上原は、結婚する幸せな二人をみて自分も山野井とやっていくのだという前向きな気持になるのだった。第四章山野井は堂島に海外への渡航費用として100万円を渡していた。殺したワケでは無いが、大金を簡単に渡す山野井に対して、上原はまた違和感を覚える。やがて山野井が6歳のときに別れてしまった実の姉が、最近になって現れたことを知る。その姉は、山野井に無理な要求をして彼の生活を脅かしていく。上原は山野井を守るために行動を起こす。そして、やがて意外な真実が明らかになり、山野井の過去のトラウマが少しずつ癒やされていくという結果になる。…続きを読む