二二一〇年。地球は、妖魔と呼ばれるなぞの種に侵略された。　最新の兵器も新種が放つ妖力の前には無力であり、戦闘開始から百年が経った二三一〇年、絶滅寸前となった人類は、ついに、築き上げた文明とテクノロジーを捨て、地下に逃げ込んだ。　地下都市と言う、巨大なシェルターに。　それから五十年。地下都市では、空を夢見る少年・翼と、そんな弟を心配しながらも静かに見守る青年・瑠偉が、対妖魔組織・マスィーフに入るため、人工太陽のもとで修行に励んでいた。　いつか妖魔を根絶し地上を奪還することを願う兄弟の前に、その夢を打ち砕くような試練が訪れる。突然、街を占拠した大量の妖魔。翼は瑠偉の目の前で、妖魔に変異する魔の紋章を刻印されてしまうのだった。